日別アーカイブ: 2016年9月26日

旅するシェリー酒4

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ヘレス2日目。この旅最後のボデガ訪問。

Bodegas Tio pepe (Gonzalez Byass)。この町最大の観光スポットと言ってもいいのではないでしょうか?世界的に有名な<Tio pepe>をはじめ<Croft>やVORS、ブランデーも人気。

総面積374.535㎡もあり、ヨーロッパで一番訪問者が多いボデガだそうです。町のいたる所にTio pepeのマーク、案内があるし知らない人はいないので迷うことなく到着。

 

チケット売り場には人が並んでいて、みんな結構な金額を払って見学しているみたいです。少し申し訳ない気持ちで中の人に約束があるというとすぐに中に通してくれました。

さっそくガイドの方が来て案内してくれました。私は徒歩でいろいろまわりましたが、一般見学の人達はトロッコ列車みたいなのに乗って移動。ちょっとうらやましかったです。

 

こちらのボデガはシェリーの専門的な勉強というよりかは本当にアミューズメント感満載でした。ロイヤルファミリーやスティーブンスピルバーグやらの著名人がサインした樽が並んでいる所やネズミがカタビノに立てかけられたはしごを上ってシェリーを飲みに来る所とか、ペペ叔父さんが創設者の紹介をするミニシアターを見せてくれたり。ガイドさんもみんな同じ制服のようなものを着ていてサクサクっと早口で説明しながらスタスタ歩いて行くから一瞬で終了。でもシェリー好きじゃなくても楽しめそうな場所でした。

個人的には最後に行った試飲スペースのレストランみたいな所が本当につくりが可愛くて驚きました。Tiopepeの赤い帽子をモチーフにしたランプやテーブルなど口あけてキョロキョロ。。。

試飲させてもらったのはTio pepeはもちろんでしたがVORSラインがほとんどでした。30年物のシェリー達・・・私にはまだまだ早い!通常のものと飲み比べてやっと味の違いがわかりました。テイスティングも術を学ばないと。もったいない・・・。

 

 

訪問させて頂いたボデガ6社。全てに別の個性がありとても勉強になりました。次に来た時に行きたいボデガもあるし、やり残した事、次の宿題もたくさん!

私一人の為に時間を割いて丁寧に対応してくださったボデガのスタッフの方々。現地と連絡をとって予約を調節してくださったインポーターの皆様。本当に感謝してもしきれません。

これからもっとたくさんの人達にシェリー酒を好きになってもらえるよう今回の経験を生かしてがんばります!

旅するシェリー酒3

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3日目。今日は朝からバスでヘレス・デ・ラ・フロンテーラへ移動。約束の時間ちょうどにEmilio LUSTAUへ到着いたしました。Luis Caballeroの傘下でシェリーをはじめワイン、ブランデー、リキュール、ビネガーなどを扱っていて、数年前にDomecqの手を離れた<La Ina><RioViejo>なども含め、実は3BEBESで扱っているシェリーの半分以上がこちらのものなのです。絶対訪問したかったボデガのひとつで、本社の大聖堂のスタイルの建物の前に着いた時から大興奮しておりました。

担当のFedericoさんはまたまた素敵な方でとてもわかりやすい話し方でゆっくりとボデガ内を案内してくださいました。

3日目。今日は朝からバスでヘレス・デ・ラ・フロンテーラへ移動。

 

ボデガ1つ目の部屋で最初に目に入った樽に書かれた<La Ina>の文字に感激して質問が止まらなくなってしまいました。ボタにチョークで書かれている数字の意味や量を示すアロバの事、初めて見たアスピーリャ(量を測る棒のようなもの)、サカとロシオの作業については今使われている機械と昔使っていた道具も見せて頂きました。

樽の中を見せてもらうと、いままでみたものよりフロールが薄い様に感じました。ポニエンテの影響を受けやすいサンルーカルに比べヘレスは気温が高くなる分工夫も必要である事、実際に目で見てサンルーカルとヘレスの違い、つまりManzanillaとFinoの大きな違いを少し感じ取れた気がしました。

続いて次の部屋では<RioViejo>に続いて<Botaina>!もう興奮が止まりません!ここでお願いして大好きなAmontillado<Botaina>をクリアデラから飲んでみたい!とお願いしたら2a CRIADERAからSOLERAまで飲ませてもらうことができました。その代わりベネンシア披露してと言われて、うれしはずかし・・・。クリアデラのものも十分美味しいと感じましたが、続いてソレラからのものを。香りから違いを感じる事が出来ました。コクが増すというかナッツっぽい風味も増してしてやっぱりこれだ~。って。<Botaina>はボトリングの数が限られていて、旅の数カ月前から日本でも品切れ状態。でも、この品質を保つ為には生産量は増やせないんだよ。と言われて、それなら何ヶ月でも我慢いたしますと納得させられました。

その後もVORSの樽や副業でやっているというウィスキーの為の樽づくりをしてる部屋もみせて頂きました。最後に恒例の試飲タイム。うん、なじみのあるシェリー達。間違えなく美味しい。<Botaina>の品切れ中よかったらこれをとってみてほしいといって飲ませて頂いたAmontillado<Tabanco>は日本に帰ったら間違えなくお願いする事になるとその場で約束しました。

わざわざその日のホテルまで重たいスーツケースを運んでくれたFedericoさん。きっといつかベネンシアドーラになってまた来てね。と言われましたが、なれなくても絶対またきます!笑

旅するシェリー酒2

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サンルーカル2日目。今日は午前、午後に分けて2つのボデガ訪問。小さな町なの全て徒歩圏内。

 

1つ目、Bodegas Hidalgo La Gitanaへ。多分日本で最も輸入量が多いManzanillaなのではないでしょうか?現在では数少ない100%家族で運営されているボデガ。その日も直系5代目のFermin Hidalgoさんに案内して頂きました。

まずはボトリング作業を行っている場所を通ったのですが、先日のボデガとは規模が違う・・・。工場の様な場所にベルトコンベア、巨大なステンタンクがいくつもあり思わず口を開けたまま見上げてしました。昨日が小さめのボデガだったので余計に驚きました。

 

次に案内されたのは社長室。ラヒターナのラベルにもなっている創業者の愛人の絵は本当にタンバリンに描かれていて壁に飾ってありました。

いくつもの部屋を案内されながら樽から直接色んなシェリーを飲ませてもらいました。

La gitanaはもちろんAlameda、Triana。そして30年もののAmontilladoに続いて70年もののPalo Cortado。初めての樽からの少し濁りがあるシェリー。ベネンシアを使っていれてくれていたので“いっぱい練習した?”と聞いたら、ベネンシアは日本で教えてもらって出来るようになったのだそうです。

やっぱりスペインではあまりベネンシアを使ってサーブするお店もなく、今回の旅でスペイン人がベネンシアをしている姿を見たのはこれが最初で最後でした。

 

続いてお昼過ぎに伺ったのはサンルーカルの総貯蔵量の50%を占めるリーダー的存在のBodegas Barbadillo。代表的なManzanilla<Solear>はもちろんノンフィルターのManzanillaを初めて販売した有名なボデガです。

先程のLa Gitanaはバリオ・バホ、海抜0メートルの低地域でしたがBarbadilloは高い丘の上にあるバリオ・アルト。少し息切れしながら到着。

本日担当してくれたのはOscarさん。サンルーカルの特別な気候条件、グアダルキビール川の河口と大西洋岸にある事により穏やかな気温と高い湿度が保てるという事、それがワインを保護するフロールに与える影響。Manzanillaがサンルーカルでしか出来ない理由をとても丁寧に説明してくださいました。

ボデガ見学の後は試飲の時間。Manzanilla、Pastra en rama、Principe Amontillado、Cuco Olorosoなどのシェリー酒はもちろん白ワインや新商品の赤ワインなど全部で10種以上。

中でも印象に残ったのが、いままでパロミノ100%ワインはいくつか飲んだ事があって正直あまり好きではなかったのですが、今回頂いた<Mirabras>はまろやかな味わいで美味しかったです。2000本しか作っておらず日本には入荷未定だそう。残念・・・。

その後もお昼がまだだと言ったら一人では絶対入らないようなローカルなバルに連れて行って下さりSolearで乾杯。お世辞にもおしゃれで素敵なとはいえない様な所でしたがタパスは絶品!朝は魚介類をお店の前で売っているそうで、サンルーカルの定番料理やサルモレホ、プルポなどなど美味しく頂きました。

これからも日本でBarbadilloをよろしくね!と言われてしまったので、ここまでして頂いたからには意地でもいっぱいシェリーを飲んでもらえるお店にしていかないといけませんね!

旅するシェリー酒1

image3 image4 (3) image5 (3) image8 (3) image7 (3) FullSizeRender (8)6日の夜マドリッドに到着。一泊して朝目的地ヘレスへ向かいました。

電車で約4時間12時ちょうどにへレス・デ・ラ・フロンテーラに到着。

まず最初の2日はマンサニージャの町サンルーカル・デ・バラメダへ。

 

初日に訪問したのは、<サン・レオン>や<アルグエソ>シリーズで有名なBodegas ARGÜESO。少し前にFRANCISCO YUSTE BRIOSOの手に渡っており、今回はYusteのCarmenさんという方がヘレスまで車で迎えに来て下さり、サンルーカルまの道中予定になかったにも関わらずいろいろな所に案内して下さいました。

 

最初に連れて行ってもらったのはYusteの畑。夢にまで見たアルバリサ土壌に涙がでそうでした。残念ながらぶどうの収穫が終わった所でパロミノぶどうは2~3房しか残っていませんでした。Carmenさんはぶどうに対する思いが強く、“古い木のぶどうも新しい木のぶどうも混ぜて熟成していて、ぶどうではなく熟成段階が一番重要だという人もいるけど、私は絶対違う!ぶどうの質もすごく大事だ!って思ってるの”ということ。今度古い木から出来たぶどうだけを使ってシェリーを作らせてもらえる事になったと凄く嬉しそうに話してくれました。

 

続いて先にBodegas Yusteへ。これが人生初めてのボデガ訪問となりました。

とても綺麗なボデガでPEDRO ROMEROのAURORAの新しいラベルも見せてもらったりボトリングをしている所にも連れて行ってもらいました。後で一緒に飲もうとボトリングしたてのAuroraのManzanillaと私が好きだと話していたAmontilladoを頂きました。

 

続いて本日の目的地Bodegas ARGÜESOへ!<San Leon>は大好きなManzanillaのひとつで必ず来たかったボデガのひとつ。ボデガ内は先程のYusteに比べると少し年季が入ったイメージ・・・。予算オーバーで修復出来ていなかったという樽の中にはシェリーが漏れてきてしまっている物も。Yusteが修復作業を行っていて新しい樽や作り方も少し見せて頂きました。

 

見学後ARGÜESO併設のTaberna ARGÜESOでお食事をごちそうして頂き先程のAurora、SanLeon 、CarmenさんオススメのLa Kikaを飲み比べさせて頂きました。

中でもPasadaのLa Kikaは飲んだ瞬間美味しい!と思いました。味を表現するのは苦手なのですがサッパリのManzanillaに少しコクがでた感じ?やっぱり熟成期間が長い分フロールも薄くなる為かAmontilladoにちょっと近づくのか・・・。

食事の間も勉強になる話や面白い話を沢山聞かせて頂きました。Manzanillaから作るAmontilladoとFinoからの物は全然違う味になるという話や、地元の人がどんな料理と合わせるのかなど。Yusteのオーナーが青が大好きで(ボデガの壁や畑の門が真っ青だった)最近買い取ったSanLeonも青く塗ろうとしたのでみんなで必死で止めたって話は笑ってしまいました。

 

初めての畑。初めてのボデガ。目に入るもの全てに感動していた1日でした。

半日付き合ってくれたCarmenさん、紹介して頂いたスコルニの新村さん本当にありがとうございました。